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2009-07-30

お客様と打ち合わせた事

下屋の瓦葺き工事も終わりました。
2階の壁との取り合い部もキチンと納められました。
雨仕舞い上の重要なところですので、細かくチェックしました。

瓦と壁の取り合い部

さて、悩んで保留になっていた和室の形状を建て主さんにご説明しました。

大工さんへの指示も兼ねたスケッチですので、詳しい解説が必要です。
スケール(巻尺)で実際の長さや高さを示しながらの説明でした。

ポイントは3つ。
1.丸い窓の詳細と高さについて
2.押入れの詳細と高さについて
3.地窓の詳細について。

スケッチ

1.丸い窓の詳細と高さについて

直径が約70センチの丸い窓です。

窓には一本引きの障子が付きますが、
敷居の高さは床から45センチしか、ありません。

窓の中心の高さは床から88.5センチ。
部屋に立つと、窓が目線より低くなります。

しかし、座った人の目線から見れば、
座布団に正座した場合に、
ほぼ窓の中央が目線の高さになるように考えました。

座布団無しで直接お尻で座った場合でも、
約15センチほど目線が低くなる程度です。

床に座った場合に、ゆったりと落ち着いた窓の高さとは、これぐらいなのです。

この和室は、洋間から12センチだけ床が高い設定です。
ですから、意外に低過ぎる感じはしない筈です。

そして、建具で仕切れば、完璧な「床座の静謐な世界」ができる計算です。

2.押入れの詳細と高さについて

押入れの棚の高さは70センチに設定しました。
理由の一つは、押入れ下の空間の高さが60センチ程度が良いと判断した事と、
もう一つは、布団の出し入れが容易な高さにしたかったからです。

通常は棚の下の部分も何らかの収納をする必要から、
高すぎない高さで90センチ程度になっているはずです。

今回は、押入れの下が空間になっているので、
その空間の高さとの兼ね合いから決めました。

どのように使い勝手が良くなるか、楽しみです。

3.地窓の詳細について

押入れの下の窓です。

透明なガラス窓にして庭を眺めたいと言うのが最終的なご要望でした。
寝室にもなる空間ですから、当然、内側に障子が必要になってきます。

窓の形状は、「横すべり出し窓」をお薦めしました。

 ・人が侵入できない程度に窓の下が開くこと。
 ・夏の夕方から夜にかけて、床面を這うように効率の良い冷風が得られること

などが主な理由です。

その他、座った位置による見え方の違いや、その他の検討結果をご説明しました。
納得して頂いたので、すぐに大工さんに指示する事ができました。