3帖の書斎(後編)
昨日の日記で御紹介予定だった後編ですが、ちょっと寝不足気味で疲れてしまい、今日まで伸びてしまいました。 *** 書くつもりでパソコンは立ち上げたものの・・・、睡魔に負けてスイマセン ***
さて、下の写真は3帖の書斎から入口の方を振り返ったところです。
部屋の入口にも本棚があります。本棚の脇を出ると、そこは台所。すぐ左手にはリビング・ダイニングがあるという間取りなんです。このように割りと奥まった雰囲気で独立してはいるのですが、建具で仕切られていませんので、気配が充分に感じられるといいう位置関係がとても絶妙です。
そして今度は下の写真ですが、入口から見た書斎内部の写真です。
なんと言っても本棚が充実している事は、すぐに御了解いただけるでしょう。
3段ある本棚ですが、下からA4サイズ、A4サイズ、B5サイズの本が置けるように設計しました。A4サイズの本は厚さにして8メートル分以上、またB5サイズの本は4メートル分以上収納する事が可能です。書斎入口の本棚にはA4サイズの本が3.9メートル分、大型本が約80センチ分は収納できますので、書斎周りで合計厚みが約17メートル分も収納できるよう計画できたことになります。
本棚の高さなのですが、一番上のB5サイズ本を収納するところは床からの高さが約2.1メートルありますので、普通の人は椅子に乗らないと手が届きません。
しかし、2段目は床から1.8メートル以下で、下の段は床から約1.4メートルですから、どちらも大人なら楽々と手が届く高さになっているので便利です。
1段だけは椅子に乗らないと手が届かないので、A4とB5のどちらのサイズを最上段にするか建て主さんと相談させていただいた結果、B5サイズは一番上の段でよいことになったのでした。
次にカウンター机です。L型に連続している机ですが、奥行きは約60センチあります。また長さも、手前の長い方が2メートルあり、奥で折れ曲がった短い方でも約110センチあるんですよ。
この書斎は御主人が仕事をする目的もありますが、奥様が書き物をしたりパソコンを見たりする事もできるようになっているのです。先程紹介したようなカウンター机サイズですから、大人二人分の椅子を置いても、お互いに邪魔することなくゆったりと過ごす事ができます。
机と後ろの壁との間隔も約110センチありますから、一人が手前側で椅子に座っていても、楽々と後ろを通り歩きできるのも嬉しいですね。
作業するためのカウンター机ですが、長さが充分にあるので、電話機やインターネット用のルーターなどを一番手前側に置く事ができます。そのためのコンセントや電話ジャック、それに光テレビ視聴のための回線も、こちらから家の中の3箇所へ向けて配線がなされているのです。つまりは、この家の情報基地ですね。
なにしろ場所が台所やリビングのすぐ横ですから、何をするにもすぐに行けて便利なわけです。
たった3帖の書斎ですが、ここまでできてしまうのかと設計した私自身が驚いてしまったのでした。私自身の仕事部屋が、来客用のテーブルと椅子に場所を大きく取られているとはいえ、8帖の広さがあります。つまり、こちらの書斎が二つあっても、まだ2帖分余る広さなのです。
今回作らせていただいた書斎。広さと機能の空間認識の一つの指標として、設計上の知識が頭にインプットされました。貴重な体験をさせていただきました。