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2011-11-14

五つの現場

猪倉の新築宅では、外壁左官塗りをしています。外壁塗りの工程は今日で4回目、最後の仕上げ塗りです。砂漆喰をモルタル下地に塗り、それを櫛引き仕上げしているところです。

外壁左官塗り

その塗り材料も、既製品ではありません。漆喰こそ既製品ですが、それを含めた仕上げ材を一から現場調合して作っているのです。昨今、こういう左官工事現場というのは、皆無と言っていいくらいに少ないのではないでしょうか。こういう工夫で、高価な外壁左官材料を使うことなく風情のある建物を実現しているのです。もちろん、職人さんの技量が必要なことは言うまでもありません。

外壁左官塗り

屋根の上を見上げると、こちらでは太陽光発電パネルを設置する工事が進行中です。現代の最新技術と、伝統的な職人技が共存する住宅が完成しつつありますね。

太陽光発電設置

続いての写真は、同じ猪倉ですが別のお宅の増築工事です。変わった形の平面形状。正確に基礎工事の型枠組立て作業をしているところです。午後からはコンクリート打設。基礎工事の最終段階ですね。

基礎コンクリート工事

今度は今市の街中にやってきました。建て替え工事をするお宅の解体工事が終わり、今日は地盤調査。専門の調査会社が、さくら市からやってきました。息もピッタリのコンビで、素早く進行していきます。建て主さんであるご主人も、見に来てくれて興味深そうにされていました。正式な判断結果が判明するのは明後日。それから本格的に基礎工事から始まります。

地盤調査

またまた所変わり、今度は大桑町で床の補修工事の宅です。10年前に床の補修工事をしたとのことですが、信じられないほどに腐朽しています。明らかに床下の換気不足ですね。それから、建物周囲の地形から雨水が建物に集中するようになっていることも見逃せません。それらの解決も追って必要であることをご説明しましたが、とにかく緊急的な床補修工事を行います。束と呼ばれる木材を鋼製束に変えるることに始まって、大引という材料は防腐塗料を塗布すること、根太という部材を施工する前に下向きに透湿防水シートを貼ることなど通常では行わない特別な対策を施します。また、畳が腐らないように断熱材を施さない、というようなありきたりな対処はせず、湿気を素早く逃がすことができる『裸のグラスウール断熱』を施すなど、暖房費を抑えるための工夫にも手を抜きません。それら全ての段取りを小曽根大工さんに行なっていただきます。信頼できて、しかもお互いに勝手知ったるの大工さんなので、任せられてとても安心です。

床補修工事

またまた今度は、平ケ崎にやってきました。既存の小奇麗なお宅ですが、床下の無断熱状態を解消するための、吹付断熱工事を行いました。石屋町の君島床屋さんで行なっていた工事をご覧になり、それを是非ご自宅で行いたいとのご要望でした。なんとか寒くなる前にということでしたが、ずいぶんお待ちいただいて、やっと今日の施工となったのでした。

床下断熱工事

外に停めた車から吹き付け断熱材を送るホースを伸ばしてきました。玄関先から台所の床下収納庫を経て床下まで配管しています。所用の日数は、今日一日だけで済みます。これから寒くなる季節。その効果を実感するのが楽しみですね。

床下断熱工事

ふと数えてみれば、今日一日でなんと5ヶ所の現場を回ったことになります。渡辺建築工房は独立開業から9年目を迎えましたが、5ヶ所もの現場が同時進行しているなんていう日はもちろん初めての事で、本当に驚いてしまいました。