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2010-02-06

期間限定!外壁板貼りの家!

とは言っても、外壁が板貼り仕上げの家を作った訳ではありません。
現在建築中の家が、工事途中の一時期だけ板貼りの状態になると言うお話です。

外壁の構造材の上には、「透湿防水シート」が施工されています。
湿気は通すが防水でもある」という、矛盾したような不思議な名前を持つシートなのです。

このシートの特徴は、

・構造内部の湿気は外部に逃がすことが出来る
・外部からの水分は、内部への侵入を防ぐ

という、いわば水分が一方通行という性質を持つものなのです。

たて胴縁と通気層

「本当に一方通行なのか?」あるとき現場で大工さんと、そういう話題になりました。

早速実験です。まずはシートの表面を下にして、水道の水を張ってみました。
すると、水分が染み出て下にドンドン漏れていきました。

次に、シートの表面を上にして同じように水を張ってみました。
すると、どうでしょう。水分は全く漏れることがありませんでした。

実験で、一方通行である事が確認できました(^^;)

さて、透湿防水シートの上から、たてに木を打ちつけています。
これは胴縁という部材で、木と木の間に空間ができます。これを通気層といい、シートを通じて内部から出てきた湿気を逃がす空間としての役割があるのです。

ラス下地

胴縁の上からは、写真のように「ラス下」と呼ばれる木材を貼ります。

まるで、外壁を板貼り仕上げにしたみたいだと思いませんか?

実はこの上から、左官屋さんによって「アスファルトフェルト」と呼ばれる、特殊な黒い髪を貼ります。二層目の防水シートです。こんどは両方向から完全防水です。
ですから、この「板貼り仕上げの家」を見られるのは期間限定なのです。

板貼りの家?道路側全景

道路から見た「期間限定!外壁板貼りの家!」どうぞお楽しみ下さい。