木の家づくり日記

建築塗装

建物の内外装工事の中で重要な位置を占める塗装工事。この工事も奥が深くて、設計者であり現場監督でもある立場の人の経験も重要ですが、実際に塗装してくれる職人さんの経験と技もまた、建物の仕上がりを左右する重要な工事です。

現在、渡辺建築工房の建物は酒井さんが引き受けてくれています。色合いや仕上がりへの要求と、それを実現するための材料選びなど、細かいところまで打ち合わせてから作業していただいています。とても信頼できるパートナーの一人です。

最初の写真では、化粧となる軒裏を塗装しているところです。ここは最初は、全体の色彩計画では焦げ茶色に塗るはずでしたが、あまりにも仕上がりが素敵で、濃く塗るのはもったいないと私も建て主さんも同じように考えたものですから、全体の色彩計画を見直してクリアーに近い色合いにすることとしました。

塗装

厳密には全くのクリアーではなくて、微妙に着色してあります。その色合いも、最もイメージに近い色合いをご近所さんに行って見てもらい、色合いと艶の具合を細かくリクエストした結果、とある浸透性保護塗料を調色してもらうことになったのでした。

塗装

玄関となる建具も無垢の木で作りました。こちらは、着色した後にウレタンニスで仕上げてもらいます。毎日触る場所ですから浸透性よりも耐防汚性を第一優先として考えたのです。塗装と言っても、ただ塗るわけではありません。しっかりと下地調整をしてから塗っていきます。

床屋さんのお店の入り口となるドアも、最初はこのような美しい白木でした。が、こちらは思い切って濃く塗ります。木肌が大好きな私としては、こちらも白木ベースで行きたい思いもしなくはないのですが、全体の見栄えとバランスがありますから、心を鬼にして濃く塗っていただいたのでした。

塗装

ドア事態は濃く塗りましたが、ヒノキの枝で作った『にぎり棒』は、クリアに近い仕上げにしてもらいました。これもアクセントを考えた演出です。とっても素敵な取っ手でしょう?(失礼しました)

塗装

ご主人の趣味の日光彫スペース入口は、純和風のクリアーに近い仕上がりの引き戸です。床屋店舗とのイメージを明確に分けました。インテリアも、これに従ってお互いに全く違った雰囲気の空間となります。

塗装

2011-06-30 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed 

 

24時間換気システムについて(第1種熱交換型と第3排気型)

前回の日記の次に書きたいことはこれ、と決めたまでは良かったのですが、考え始めたらなかなかまとまらず、いつの間にか十日も経ってしまいました。これ以上引き伸ばしても仕方がないと思い、とりあえず現在考えているところを書いてみることにしました。ちょっと難しい話になりますがご了承ください。

10年ほど前から義務化された住宅の24時間連続換気。その法制化以前から高断熱高気密住宅にかかわってきた者に言わせていただくと、これで世間の住宅の室内環境が向上したのかといえば、まだまだと言わざるを得ないと思っています。24時間換気と一言で言っても、その内容や質は千差万別、ピンからキリまで状態であり、しかも本当に24時間連続運転しているような家はまだまだ一握りだと思います。入り切りのスイッチがあって、簡単に停止できるような状態なものが圧倒的に多いと思われるからです。また、とある建築士の集まりで『無駄な法律、意味がない』という意見が堂々と語られ、その場の皆が同意するような場面にも遭遇しているからです。高断熱高気密住宅にするから必要なんだと考えている専門家も少なくありません。そういう専門家ですら、アルミサッシを使い、壁には断熱材を充填させた家づくりを行っているのですが、実はそれが矛盾しているのです。

なにも高断熱高気密を意識した作りにしなかったとしても、今どきの一般的な住宅は、常時換気が必要なレベルの気密性は、あるのです。気密性があるといっても、冷暖房の熱を逃がしてしまうというレベルでは低気密なのですが、わずかな隙間風では必要な換気を得ることが不可能、というレベルでは十分に気密性があるわけです。伝統的な古い住宅のように、しっかり風が入ってしまい隙間もたっぷりある、しかも天井裏から囲炉裏の煙を抜くような穴が開いているような家ならば、機械的な換気システムが不要というのもまだ理解はできるのですが・・・。

話がそれましたが、本題の第1種換気と第3種換気についてです。渡辺建築工房では、昔から慣れ親しんだ第3種換気システムをもっぱら採用してきました。第3種換気システムとは、住宅内の広範囲な部分から常時排気する、それに引っ張られて居室の給気口から外気が流入する、というものです。

換気の主な目的は、室内で汚れた空気を排気することと、新鮮な空気を供給するという2つの機能があります。そのうち、室内で汚れた空気を、汚れた場所からもれなく排気することに主眼を置いたのが第3種換気の特徴でもあります。たとえば、トイレの天井にも排気口があります。トイレ室内の空気は、ドアの隙間から廊下などの外へ漏れることなく、逆に廊下からトイレ内へ一方方向の空気の流れを維持しながら排気するという訳です。あくまで、人間が常時過ごすことになる居室へは、フィルターのみを通してダイレクトに外気が入るというシステムです。同様に、トイレ以外にも湿気や臭い等を発生するキッチンや浴室などからも常時排気され、しかも居室から一方舗通行の流れを維持する訳です。この換気システムの快適性に与える効果は素晴らしく、空気のよどみがありませんからら、不快な臭いがこもったりすることが激減します。また、例えば湿気がこもりやすい季節においても、脱衣室などがわりと快適な状態を維持するなど、『臭いや湿気の発生源からダイレクトに常時排気』している方式のメリットが素晴らしいという事を経験から知っているのです。

それに対して第1種換気というのは、フィルター及びダクトを介して居室に空気を供給するという事に主眼を置いていて、排気は廊下などどこか一箇所を決めて、そこからのみ排気するという仕組みです。最大のメリットは『暖房効率が良い』という事です。従来は、暖房効率が良いからと言って、電気代をたくさん使って換気するのでは意味がないという事も言われてきましたが、今はそれも随分と改善されてきたようですね。あとは、フィルターを定期的にしっかりと交換するというメンテをおろそかにするとたちまち 換気能力が激減しますから、換気していない家と同じになってしまうという事を理解することが大切になりますね。

しかし、例えばトイレはトイレ、浴室は浴室でそれぞれ別途、必ず別器具で排気しなければなりませんし、そういうところは個別換気を運転しているとき以外は、空気が動きませんし、逆流もし得る状態であるという事で、換気の2大機能のうちの排気に関しては、効果が部分的であるということになってしまいます。特に、全熱交換タイプですと、熱だけ交換するのではなく、汚れた空気の臭いや湿気までも一緒に『新鮮な空気として供給』する危険があるのです。

ところで、大変熱心な勉強家であられるお客様からのリクエストの中に『24時間換気システムは第一種の熱交換タイプで』と、ここまでなら高性能住宅に熱心な方ならあり得そうな要望かなとも思ったのですが、『それも顕熱タイプで』というのですから私はとても感心してしまいました。顕熱タイプというのは、全熱交換タイプと違って給気は100%が外気ですし、室内の排気から熱だけを取得しますから臭いや湿気、それに汚れまでも再給気する危険がありません。

では、第1種熱交換タイプでは、排気は各階で1箇所しかできないのでしょうか?それについて日本の家電メーカーの大御所ともいえるP社の技術部門に直接電話をして聞いてみました。グループ会社が住宅ハウスメーカーでもある大会社ですから、最先端の機能と情報が得られると期待したのですが・・・。

結果的には、排気はあくまで1カ所しか設定できない、どうしてもという要望があれば複数個所の配管設計をしますが、あくまで1カ所が原則です、と・・・。つまり、仮に複数個所に排気を配管しても、それぞれに計画的に排気量を分配できるような機器の設定にはなっていない訳ですね。24時間換気が義務化する前から第3種換気を必須のものとして利用してきた私としては、まだまだこんなレベルなのかな、と思ったのでした。

そうなれば、ドイツのスティーベル社製などの、海外品に頼るしかないのかもしれませんね。スティーベル社の熱交換器は、排気を複数個所に持っていく設定になっていますし、もちろん顕熱型です。あとは、排気が個別に排気量設定できる設計になっているのかどうかと、最大の問題はイニシャルコストと、将来交換するときの機器交換時コストでしょう。この辺はこれから調べてみたいと思っています。

アルデ第3種換気システム

長々と書いてきましたが、しかし現時点では、

 ・住宅内にまんべんなく個別の排気を計画できる(連続換気住宅の最大の醍醐味)
 ・給気フィルターは、仮にメンテを忘れてもそれなりに排気はしっかり行っているし、そもそもダクトを介さないから高性能フィルターである必要もない。また用途に応じて高性能フィルターも選択可能
 ・給気はダクトを介さないので長期に安心
 ・将来の機器交換をも踏まえたコストが少ない

などの理由から『万人に安心してお奨め』できるのは、やはり第3種換気ではないだろうかという結論になるのでした。

2011-06-24 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed 

 

下野新聞に掲載されました

先月の日記で『我が家の省エネ・節電:お櫃(おひつ)』 と題して紹介させていただいた事があります。

この記事を300字以内に再編集して下野新聞社にFAXしたところ、なんと今朝の新聞誌面に紹介されました。下野新聞・朝刊2011年(平成23年)6月14日の第3面です。

下野新聞掲載

実は昨日、下野新聞社からお電話をいただきまして、『明日の新聞に掲載させていただきたい、ついては詳しいお話を聞かせていただきたい。』と事でした。その際に、どうして気が付いたのかという事や、電気代の比較などを尋ねられました。

気が付いたきっかけについては、先月の日記 でご紹介させていただきましたので、詳しくはそちらをお読みください。電気代については、昨年の5月と今年の東電からの請求額の単純比較をお伝えしたところ、その金額を盛り込んだ一文を編集部の方で加筆して掲載していただいたのでした。

下野新聞掲載

『日光市手岡 』 まで紹介されてしまうと、ちょっぴり嬉しいやら、恥ずかしいやら、ですね(^^;)

2011-06-14 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed 

 

渡辺建築工房の設備屋さん

現代の住宅において、水やお湯などの給排水設備は必要不可欠であり、しかもメンテナンスを考えると、最初に適切な工事を行うことがいかに重要か、ともいえる大切な工事の一つです。渡辺建築工房では創業以来8年間、一貫して川原さんにお願いしてきました。とても信頼できる人です。

川原設備さん

店舗となる床屋さんのフロントとなる部分。給水位置を正確に割り出して配管工事を行っています。今日は壁の厚みなど、私と一緒にミリ単位で確認し合い、それに基づいて正確な施工を行っていただきました。

川原設備さん

こちらは川原さんの弟さん。兄弟仲良く、設備工事を行っています。工事をお願いするようになった8年前は、弟さんも修業時代でした。一日も早く一人前に育て上げようと、お兄さんは真剣に怒っていたのを思い出します。それに対して弟さんも、決して弱音を吐くことなく頑張り、今では頼もしささえ感じる一人前の職人さんに育ちました。これからも頑張って家作りのお手伝いをお願いします。

川原設備さん

さて、2階で作業を行っている大工さんと打ち合わせをするために階段を昇ります。

階段

階段の曲がり角に来ると、『2階までもう少し!!』という表示が・・・。

階段

2階まで登りきったところで『2階へようこそ!!』ですって。小曾根大工さん、おもしろすぎっ!

階段

さてさて、こちらの職人さんは・・・。あっ、失礼しました。なんと建て主であるご主人ではありませんか。趣味で行っている日光彫りを案内するための看板作りを行っているのでした。

謎の職人

2011-06-13 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed 

 

那須塩原のお宅の庭

那須塩原市のTさんの庭。完成・お引き渡しが昨年の晩秋の頃でしたので、本格的に庭が緑色になったのは今回が初めてのことです。遠くから近づいていくにつれ、とても美しい庭に、思わずパチリとシャッターを切ったのでした。やっとイメージ通りの外構が完成したという思いで、嬉しさがこみ上げてきた瞬間でもありました。

那須塩原の家の庭

ご主人も、小さいお子さんのために農薬を使うことなく頑張って庭の草むしりなどをしていただいています。その大変さと努力もよく知っていたからこそ、ますます輝いて見えたのかもしれませんね。

2011-06-12 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed 

 

設備機器・ショールーム

今となっては先週の事で恐縮なのですが、ショールームに行ってきたときのご報告です。建築中の建て主さんと一緒にショールームに行ってきました。今回はノーリツさんです。システムキッチンとユニットバス、それに洗面化粧台を実際に見ていただき、内容や仕上げ色などを決定をしていただくための訪問です。

ショールーム

建て主の奥様は、お料理が大得意。長年ガスでの調理に慣れ親しんでいますので、慎重に検討していただいた結果、新築住宅でもガスの利用を希望されました。ガスコンロもいろいろなと機能面やデザイン性でも進化しており、なかなか奥深いものでした。

ショールーム

ガスレンジの機能で特に興味を引いたのが専用の鍋による炊飯です。本当に美味しかったんですよ。論より証拠、しっかりと味見をさせていただきました。どうも御馳走様でした。

ショールーム

ガスレンジについては、炊飯機能に加えて魚の両面焼き機能を兼ね備えた機種を選ばれたのでした。その他、扉の仕上げやら、その他ユニットバスや洗面化粧台などの形状や仕様、カラーコーディネートなどを検討して決定していただいたのでした。所用時間は約3時間。大変お疲れ様でした。

ところで今度は、今日の現場の様子です。今日は、コンセントの位置や照明器具のことなどを確認させていただきました。外では板金屋さんが、雨どいを仕上げてくれました。

雨どい

また、内部では階段が完成しており、2階への昇降がとても楽になりました。以上、現況報告です。

階段

特報! ご主人が、仕事の合間に現場に来られては、なにやら秘密の看板作りをされています。

謎の看板

2011-06-08 | Posted in 木の家づくり日記Comments Closed